-- 演奏会で見かけた楽器 --

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2007年11月17日

オカリナ

オカリナ

日本で最もポピュラーな民族楽器の笛でしょう、知らない人はいないんじゃないでしょうか。宮崎アニメ「となりのトトロ」でトトロが吹いていましたっけ。B級SFに登場する光線銃のような形をしていて、材質は陶器、あるいは廉価なプラスチック製も多く出回っています。
リコーダーと同じで歌口が付いているので鳴らすのは簡単ですが、音程が不安定なため上手に吹くのは難しいです。

少しトリビアを開帳しますと、普通の横笛・縦笛の発音原理が気柱共鳴であるのに対して、オカリナは空洞共鳴によって鳴ります。だから理論上、倍音が存在しません。オカリナ独特の距離感のないまんまるな音はそれに由来しています。またどんなに強く吹いても高いオクターブの音が出ないのもそれ故です。

オカリナの起源は中米のマヤ文明と古代中国です。いずれも亀や鳥などの動物をかたどったものが作成されました。これが西洋に伝わって今のような形の楽器になりました。
オカリナはイタリア語で「小さなガチョウ」の意味。

2007年09月29日

カスタネット

kasutanetto-070929.jpg

手のひらにおさまるくらいの丸い貝型の木片を2枚合わせ、これを打ち合わせることによって音を出す楽器。幼稚園や小学校の演奏会では十把一絡げの悲しい脇役ですが、スペインのフラメンコでは花形です。って知ってますよね。

写真はYAHAMAが製造しているカスタネット。自然木の生地が美しい。ちなみにシリーズの値段は280円~2,480円と、下から上まで10倍以上の開きがあります。値段の差は材質の差。

2007年09月08日

竹の横笛

竹の笛 アイリッシュフルート

長い竹を切って側面に穴を開けただけの笛。木板からバイオリンを切り出すのと比べると、ほとんど何もしていないに等しい素朴な楽器です。

節のそばの穴に息を当てて音を出すのは少し練習が必要で、でも慣れると音程・音量・音質を自由に操れるようになります。表現力はものすごく高い。

笛の起源として、 竹や空洞になった木枝、人骨が風に吹かれて鳴っていたという伝説が世界中に残っています。おそらく本当でしょう。私は実家のネコが鼻息で笛を鳴らすのを聞いたことがります。ぴーという音は、小さくても夜の静けさの中ではっきりした異音として聞き取れて「何が鳴ってるんだ?」とぎょっとしました。↓
» http://bbs.namaoto.com/archives/2007/05/post_44.html

写真は 簾が吹いているフロリダの工房で作られた横笛。長い方がDキー。短い黒い方がGキー、分かりづらいですが模様が彫られています。

2007年07月28日

リコーダー

日本で縦笛と言えばこれです。

吹けばすぐ鳴るので小学校の音楽教育に使われています、懐かしいなあ。でも聞かせる演奏をするとなると実は難しい楽器です。「違う違うっ、もっとそっと吹いて」と先生から叱られながらがんばって、それでもキーキーいう音がいやになって投げだした人もいるのではないでしょうか。リコーダーは難しい、私も上手に吹けません。

ただリコーダーの音の汚さは、材質のせいでもあります。木製のリコーダーなら誰が吹いても格段によい音がします。値段も雲泥の差ですが。でも一度は木製のリコーダーを吹いてみてほしい。「うそっ!私って笛、上手っ!?」と勘違いするくらいよい音です。

この勘違いが楽器の習いはじめには必要です。

2007年07月21日

蛇腹パイプ

昔は夜店で売っていました、懐かしい音玩具です。空気吸込口あたりを掴んでパイプを振りまわすと、遠心力で中の空気が振りとばされて吸込口から空気が流れこみます。このとき空気の流れが蛇腹のぎざぎざに引っかかって渦を巻き音を出すのですが、渦を巻くとなぜ鳴るのかよく分かっていません。意外にはっきりした、大きな音です。

振りまわす速度で空気の流速が変わり音程が変わります。これも一種のオーバートーンフルートです。

知っている人見たことのある人は大勢いると思いますが、いざ実物を手に入れようとすると難しい。いったいどこで売っているのか。100円ショップで見かけたという噂を聞きますが東京の方じゃないかなあ。私は通信販売で入手しました。↓
» http://search.12rikachan.com/cgi-bin/individual?code=771370

もし体裁を気にしないのなら、実は、蛇腹なら振りまわせばなんでも鳴ります。ただしパイプの内側が蛇腹になっていること。例えば掃除機のホースは内側がつるつるなので鳴りません。室内エアコンのドレンホースが鳴ります。あれは細いので口で吹いても鳴ります。吸っても鳴ります。

蛇腹パイプを生音に持っていくとポイを回す人たちに大ウケました。ポイのように両手で振りまわすとなかなか楽しいらしい。

2007年07月14日

フルス

中国雲南省のリード笛です。ヒョウタンの胴体に3本の竹の管が刺さった構造。真ん中の1本が指穴の開いたメロディー管で、その両側にあるのがドローン管です。ドローン管の先には栓がしてあって、音を出したり出さなかったりできます。

吹けば鳴る楽器ですが正しい音程を出すためにかなり強く吹く必要があります。プーというおっとりしたやさしい音です。ドローン管の音も合わさって独りで和音を演奏をできるのが新鮮な感触です。バッグパイプのようでもある。ちなみにこのようなドローン楽器の場合、ドローン管は基音または5度の音程にチューニングするのですが、フルスはいくぶんすっきりしない不思議な雰囲気のチューニングになっていて、さすが中国?

フルスは日本で最近人気です。↓
» http://blog.explore.ne.jp/keiko/82.php

福岡市内では大濠公園前の飛天楽坊で売っています。試奏させていただきましたが、なかなかの優れものぞろいでした。↓
» http://kyusyu.com/hiten/

2007年06月30日

イットカン

"it can (それはできる)" という変なカタコト英語の名前を持つ打楽器。名前の由来は日本語の一斗缶から。などと説明するまでもなくどこからどう見ても一斗缶です。つかこれは本物の一斗缶です。

身近にあるものを叩いて遊んでいるうちにそれが楽器になったという例は世界中にたくさんあります。ペルーの労働者が木箱に腰掛け叩いて興じたことからカホンが生まれたように、日本の印刷工が工場を見回して見つけたのはインキを使い果たして空になった一斗缶でした。

イットカンの叩き方はカホンと全く同じです。イットカンの上に腰を下ろし両手で前側面を叩きます。座って体重をかけていないとよい音がしないとのこと。イットカン1つでジェンベ6,7つに負けない音量で、遠雷のような、壊れたティンパニのような音がします。妙に残響が長いため細かいリズムを刻むのには向きません。ガン、ガン、ガガンとフレーズの頭でリードを取る感じで使います。

2007年06月23日

ウドゥ

ウドゥは陶器製の太鼓で、ナイジェリアのイボ族の民族楽器です。壺そっくりなのはそれもそのはずで、もともと本物の壺を叩いて興じていたのがそのまま楽器になったのでした。ウドゥには胴の横に穴が開いていて、これがふつうの壺ではなくて楽器であることを示唆しています。
ウドゥは素手で叩きます。胴を叩くとカンカンと甲高い、いかにも陶器らしい音がします。それから胴の横穴を叩くとボインボインという、なんともとらえどころのない低音がします。
のB雪さんのウドゥはグラスファイバーでできていて、胴の横に太鼓のように皮が張ってあるちょっと珍しいタイプ。

ウドゥは素焼きの壺を作れる人なら誰でも作れます。以前、日本の陶芸家に製作してもらおうと資料を用意しました。ウドゥについて詳しく知りたい方はこちらもぜひご覧ください。
»http://bbs.namaoto.com/archives/2007/udu.pdf

2007年06月17日

ケーナ

南アメリカのアンデス山岳に伝わる葦でできた縦笛です。当地の民族音楽”フォルクローレ”でソロを演じる重要な楽器です、なんて説明は”コンドルは飛んでいく”を例に持ち出すまでもなく今更でしょうか。福岡市内なら西鉄福岡駅前でフォルクローレの路上演奏をよく見かけますしね。

非常に単純な構造の笛で、吹き口は尺八のように切り込みを入れただけ。音を出すのにかなりコツがいります。指穴は表に6つ、裏に1つ。「これで3オクターブ出る」といろいろなウェブページで自慢していますが、まあ要らないかな。

なお一番下の穴は30年前までは調律用の幽霊穴で、指穴ではありませんでした。現在の運指では一番下の穴まで塞ぎます。これによりケーナのスケールも30年前と現在で変わってしまいました。
  • 昔はAマイナースケール
  • 今はGメジャースケール

一番下の幽霊穴を指で塞ぐ変則的な運指は30年前当時、ウニャ・ラモスという演奏家が曲芸的に採用していましたが、それがいつのまにか標準になってしまった。

楽器の演奏法は時代を経るにつれ難解になっていくという、一つの実例です。3オクターブの音階だって、30年前までは「ぎりぎり2オクターブ出る」という見解だったんですよ。

2007年06月10日

三線

沖縄の三味線です、というよりこちらが三味線の先祖。蛇皮を張った木枠の胴に長い棹。蛇皮の上に竹製の駒を立てかけ、それに三本の弦を渡して音を鳴らします。弦を弾くには大きな撥ではなくて、人差指にはめた水牛製やプラスチック製の爪を使います。

琉球音楽がポップスに取り入れられるようになってから本土でも三線を演奏する人が多くなりました。三線の、というより三線を取りまくあのてれっとした雰囲気がよいのでしょう。庶民の楽器★って感じ?物資難の戦時中は空き缶を使ったカンカラ三線が作られました。これが意外にいい音で自作できるということもあり、今でも人気があります。

★三線の演奏には大きく分けて1.宮廷内で発達した古典音楽と2.庶民の間に伝えられた民謡の二系統があるそうな、なるほど。

2007年05月29日

シタール

シタールは生音では、のしさんがときどき持ってきます。
以下はmixi生音楽器演奏会コミュの投稿より。

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シタールです。弦が20本ぐらいあります。主弦7本と共鳴弦13本。インドの音楽でよく聞く音です。私はしっかり勉強してないのでギターの延長線上での演奏しかできませんがインドの古典音楽にはラーガといった旋律上のルールや時間帯、季節などによっての音階などの概念があります。今勉強中。
ビヨーンといったような音の揺れや共鳴弦の音が気持ちいいです。

2007年05月26日

ティンホイッスル

アイルランドミュージックに欠かせない笛。”スズの笛”の名のとおり、薄い金属パイプとプラスチックでできた粗末な縦笛★です。

ティンホイッスルは英国の農場労働者だったロバート・クラークが生活の足しにするために作って売ったのが始まりです。ロバートは鉄道会社や炭鉱で働くアイルランド労働者に自演しながらホイッスルを売り、そして彼らがアイルランドへ持ち帰り広めたのでした。

ティンホイッスルの演奏はバッグパイプの演奏を模倣した装飾音と素早いフレーズが魅力です。小学校の縦笛のように吹けば音が出ますが。聴かせられるような演奏はなかなか難しい。

生音ではティンホイッスルは最近、たのくんがよく吹いています。そういえばマイホイッスルを購入したそうな。

★質のよい何万円もするティンホイッスルもあります。特に低音のホイッスルは船の汽笛のような深い音がして素晴らしい。↓
http://www.overton.de/texte/overtonuk.html

2007年05月19日

スプーン

世界中の人が身近なモノを楽器にして遊んできました。とりわけ食器はそうでした。日本の家庭では遅い食事を催促するとき、両手で箸を持ち茶碗を叩くという習慣があります。

ヨーロッパ★ではダイニングルームや酒場に集まって歌ったり踊ったりするとき、2つのスプーンを背中あわせに握って手のひらやひざに打ちつけて拍子を取ります。ひざの上に手のひらをかざして、その間でスプーンを振るとひざと手のひらに当たって2倍カチカチ鳴ります。またパーに開いた指をスプーンをこすり下ろすと「カカカカ」と鳴ります。慣れると速いリズムを簡単に刻むことができるので、カスタネットより高性能かも。

簾はこれらを博多バスターミナルの100円ショップで買いました。

★念のためウェブで確認したらアイリッシュミュージックでこれを見たそうです。それとトルコではスプーンの丸い部分を手のひらに握りこんで片手で打ちあわせるらしい。これは本当にカスタネット。
»こんな感じ

2007年05月15日

二胡

中国全域で愛されている弦楽器です。生音では、常連の中村さんが演奏します。

蛇皮を張った小さな太鼓状の胴に長い竿を立てて二本の弦を張った構造。椅子に座り膝の上に立ててチェロのように弓で演奏します。

変わっているのは弓に張った毛が二本の弦の間に挟まれていて、だから弓から手を離しても弦に引っかかって落ちません。こんなことをしている弦楽器は二胡以外に見たことがなく、中村さんが言うには「元々騎馬民の楽器で、馬の背に揺られながら演奏しているときに誤って弓を取り落としてしまうのを防ぐため」だとか。でも騎馬民の本家モンゴルの馬頭琴はそんなことありませんし、なんなんでしょうね。

音色はバイオリンよりも少しこもった感じで特に高音はおとなしく艶やかです。

2007年05月12日

アサラト/パチカ

アサラトはアフリカのセネガルやマリ共和国などで遊ばれている玩具楽器です。アサラトの実で作るからアサラト。アサラトの実はピンポン玉くらいの大きさの硬い木の実で、これがヒョウタンのように中スッカラカン、振ると種がシャカシャカ鳴るという、もう楽器にしてくださいと言わんばかりの木の実です。このアサラトの実を二つ、短い紐の両端に取り付けたものが楽器のアサラトです。

遊び方は意外、片方の実を人差し指と中指の間に引っかけ、手の甲側に垂らしたもう片方を振り子のように振り回します。種の鳴るシャカシャカと振り回す実のぶつかり合うカチカチが合わさって、アフリカンなポリリズムになって聞こえるのが不思議。基本は6/8拍子ですが、振り回している実を掴んで止めたり放り投げたりと、けん玉のようにいろいろな技があります。達人が両手で操るとすごいことになります。

本物のアサラトは、ヘビーユーザはすぐに割ってしまうので、有志がプラスチック製の頑丈で安価な代用品を開発しました。これがパチカです。パチカは今では、ちょっとした楽器店なら玩具楽器ブースに置いてあります。

2007年04月28日

カリンバ

小さな木の板あるいは箱にいろいろな長さの細長いバネをずらりと取り付けた楽器。両手で持って親指でバネを弾いて演奏するので親指ピアノとも呼ばれています。素朴な外見に反してポーンという美しい音がします。

多くのカリンバにはバネの付け根に金属の輪っかが通っていて、バネの振動でサラサラと砂浜の波打ち際のような音を出します。簾が生音に持ってくるヤシの実でできたカリンバは胴に指穴が空いていて、塞いだり開けたりすると音がふわふわとゆれて、なんだか海の底でオルゴールが鳴っているよう。

バネは止め位置をずらして音程を変えることができます。五音階、琉球音階などに調律すればでたらめに弾いても音楽になります。素人からプロまで楽しめる楽器。

2007年04月10日

ピアニカ

リード式の小さなオルガンにマウスピースを装着し、ふいごの代わりに人の息を送りこんで鳴らすようにした楽器。

鍵盤楽器なのに息の強弱で音の強弱を操作できるので、生々しい演奏表現が可能です。通常は左手で楽器を保持し右手のみで演奏しますが、両手で演奏する場合は卓上に置いて、マウスピースの代わりにつないだ長い蛇腹のホースを口にくわえます。携帯性に優れていて、そこそこの音量があるのでアウトドアにもってこい。

また幼稚園や小学校の音楽教育によく使われています…が、これでも鍵盤楽器なので難易度は高く、気持ちよく自在に演奏できるようになるには相応の練習が必要です。日本の幼稚園や学校ってなぜ、難しい楽器ばかり最初に教えるのだろう。

2007年04月07日

フレームドラム

フレームドラムはメソポタミアの壁画や彫刻にその姿をとどめている、ものすごく古い楽器です。タンバリンのベルの無いやつと言えば分かるでしょうか、いやタンバリン自体がフレームドラムの一種なんですが。

”フレームドラム”という名はこのタイプの太鼓の総称でして、実際には世界中のいろんな国でいろんな名前で呼ばれています。形は丸だったり八角形だったり、サイズは大きかったり小さかったり、タンバリンのようにベルが付いていたりいなかったり。持ち方もいろいろで枠を持ったり十字の握り手を取り付けたり、叩き方もいろいろで素手で叩いたりバチで叩いたり。とにかくいろいろです。

簾が使っているのはレモ社のハンディードラムです、「どこの国の」というものではありません。クルミの合板とプラスチックヘッド製なので安価でしたが、、湿気や雨に強いので野外演奏ではかえって重宝します。いい音だし。

叩き方はタールクラブの解説を参考にしています。叩いていると自由振動によってフーンというハウリング音を出します。太鼓のくせに私よりホーミーが上手なのである。

»REMOワールドパーカッション
»タールクラブ

2007年04月03日

ウクレレ

ハワイアン音楽の伴奏に欠かせない小さな4弦ギター。「ギターよりも安い」、「小さいから持ち運びに便利」、「弦の本数が少ないから簡単そう」といった理由からファンも多い。

ウクレレが通常のギターと大きく異なる点は、両端の2弦が高い音に、内側の2弦が音が低い音にチューニングされていること。(ギターは高い音から低い音へ順序よく弦が並んでいる。)これにより下にかき鳴らしたときと上にかき鳴らしたときで、音の感触の違いが小さくなるようになっています。

2007年03月31日

タブラ

ついにお目見え、インド音楽では欠かせない打楽器タブラ。右手にスリムな高音の”タブラ”と左手にずんぐり低音の”バヤ”。2つあわせてタブラバヤ、略してタブラです。

左右の叩き合わせで10種類以上の音色を出せたはず。パタタタタッというスリッパの音のような連打、プーンという音色のはっきりした高音、ボインボインという摩訶不思議な低音。

習得の難しさは打楽器の中でもダントツだと言われています。一つ一つの音をきれいに叩き分けるだけでも至難、気の遠くなるような音楽理論を毎日8時間みっちり勉強して、10年したら初めてステージに上げてもらえるとか……ひよっこ扱いで。 楽しむためのオモチャではなく商売道具です。我流でなんとかなる楽器ではありません。福岡市在住の方はラッキー、国内第一人者の若林忠宏さんがワークショップを開いているので、彼に習うことを是非お勧めします。

民族音楽センター九州

http://www.musiqageet.com/2live/kyuushuu-page/kyuushuu.htm

2007年03月27日

ジェンベ

木をくり抜いた胴に山羊の皮を張った片面太鼓です。素手で叩きます。下に突きでた細長い部分は古代ペルシアから伝わった低音増幅用の共鳴ダクトで、これにより腹に響く低音から鋭い高音まで一つの太鼓で叩きわけることができます。演奏は、立った姿勢で首からベルトで吊って股の間に挟んだり、地面に置いて椅子に腰掛けて叩いたり、あるいはジェンベを横に寝かせて上にまたがって叩いているのもよく見かけます。

ジェンベ最大の長所は、初めての人でもその場で気持ちのよい音を出せる取っつきのよさです。ベテランの演奏に混じって単純なリズムを叩くだけでもセッションの楽しさを満喫できて、夢中になって叩いているうちに気がつけば自分も複雑なソロパートを演じたり、若い初心者に叩き方を教えていた…こんな風にして自由参加型演奏会の輪が広がっていきます。

地元の西アフリカのみならず、世界中の街角で今なおファンを増やし続けているぶっちぎりの民族楽器です。

2007年03月24日

インディアンフルート

北アメリカインディアンの笛です。縦笛なのにフルート。でも"フルート"は笛という意味ですから縦笛を指すことも普通にありますよ。材質は北の乾燥した地域ではアメリカアカスギ、南部では竹を使います。竹はいいんだけどスギの枝から笛を作るのは大変でした。燃えている細い枝をスギの枝に押しつけて、コゲたところを少しずつほじって管にしたとか。今はグラインダーでジャーっ(それでも結構手間)。

元々は男性の楽器で、今でも女性の演奏を厳禁している部族があるらしい。儀式で精霊と交信するために使われたり、好きな女の子に求愛するために使われてきました。

指穴は5つまたは6つ。音域は1オクターブしかないので西洋の笛のようにひらひらした演奏はできません、一音一音のカタチで勝負です。スケールがマイナー五音階なこともあって不思議に日本を感じさせる音です。小さな音なので他の楽器の音にどうしても負けるので、最近は生音ではあまり吹かなくなりましたが、家では結構吹いてますよ。

そういえば明日3/25(日)の14:00からナラムでインディアンフルートのワークショップをします。↓
http://naram.jp/uploads/2007/03/_in_6.html#content-top

2007年03月20日

カリューカ

ロシアのオーバートーンフルートです。簾が楽しそうに吹いているのは塩ビ管で作ったそのレプリカ。

オーバートーンフルートはスラブ文化圏の羊飼いの笛です。細長い縦笛あるいは横笛で、指穴が一つもありません。オーバートーンフルートの演奏方法は他の笛とずいぶん変わっていて、吹きこむ息の強さで音程を変えます。また管の先を指で塞ぐとそれで音階が変わるので、息の強さと管の先の開閉でメロディーを奏でます。

カリューカの吹き口は尺八やケーナのように切りこみを入れただけなので演奏は大変困難ですが、ヨーロッパ圏のオーバートーンフルートはリコーダーのような造りになっているので誰でも気持ちよく演奏できます。そういやおーちゃんがヨーロッパタイプのオーバートーンフルートを自作したそうな。オリジナルは柳の枝ですが塩ビ管でも作れます。

2007年03月18日

ビリンバウ

ブラジルの民族楽器、楽弓の一種。背丈ほどある堅い木の枝に自動車のタイヤからひき抜いたワイヤーを張って、お椀型に切った瓢箪を縛りつけて共鳴胴にしています。

左手の親指と人差指で平たい石をはさみ、小指を瓢箪を縛りつけている紐に引っかけて垂直に構えますが、これがなんともバランスが悪い。小指も痛い。一方の右手に菜箸のようなバチと網籠のシェーカーを持って、バチで弦を叩いて鳴らします。弦を叩きながら瓢箪を胸や腹にかぶせるように押しつけたり離したりすると音量と音色が変わります。また、左手ではさんでいる石を弦に押しつけると半音ほど音が上がります。半音程の上下の単調なメロディーとギンギンブワブワした音色が否応なく緊迫感を煽ります。

カポエラを演武するときの伴奏に使われる。

2007年03月13日

大正琴

故森田吾郎氏によって大正元年に発明された日本初の西洋楽器です。キーを押さえながらピックで弦を弾くとキーに従った高さの音がします。キーの並び方はピアノと同じで音階は半音込みのクロマチックスケールになっていますから、なんでも弾けますね。6本の弦のうち4本がメロディー弦で残りの2本が伴奏用のドローン弦です。メロディーを弾きながら時々ジャーンとドローン弦を弾くような演奏をします。

大正琴の楽譜はちょっと変わっていて、数字で書きます。大正琴のキーにもそれぞれ1,2,3と数字が振ってあって、楽譜の数字のとおりにキーを押さえていくと曲が弾けるようになっています。「五線譜が読めなくても演奏ができる」ということで、大正、昭和、平成と幾度となくブームになりました。

2007年03月11日

口琴2

温暖湿潤なアジアでは生活のいたるところで竹が使われていて、それに洩れず口琴も竹製です。

写真はフィリピンのクビン。細長い竹の板の内側に切りこみ入れてバネを切りだした構造です。左手で本体をしっかり握り、右手でぎゅっと曲げて弾くとビーンと鳴ります。そのままでは小さな音ですが唇に当てて鳴らすちゃんと口琴の音がします。この構造の口琴は鉄製の口琴と比べて初心者でも鳴らしやすい。材質が竹なだけにくぐもった余韻のない音ですが、リズムカルにテクノっぽく弾くのには鉄製の口琴よりも重宝だったりします。

クビンは、以前は福岡市内のアジア雑貨や楽器店でよく見かけましたが、今では中州の福岡アジア美術館くらいしか置いていません。なんで?

2007年03月06日

ボンゴ

底の浅い小さな太鼓を2つ並べて固定した楽器。キューバの民族楽器ですがラテン音楽に限らずいろんな音楽で使われます。

並んだ2つの太鼓はそれぞれ大きさが違っていて、音の高も違っています。演奏するには椅子に座って高い音の方が左側に来るように股に挟んで固定し、指で叩いて鳴らします。叩く指や叩く場所で様々な音色がします。非常に素早い軽やかなフレーズで、曲の間に即興的に合いの手を入れる役割です。

ちなみにウェブで検索したらマツダのボンゴがうじゃらとヒットしました。

2007年03月03日

口琴

人間の口を共鳴胴に使う珍しい楽器です。フレームの丸い部分を掴み、細くなった先の部分を前歯に押し当てて固定して、フレームの間に通ったバネを弾くとビーンと音がします。そのままではつまらない音ですが、口の中をいろいろ動かすとおどろくほど多彩に音色が変わります。発音原理が親指ピアノに酷似しているため体鳴楽器に分類されますが、口琴の音は素材の音ではないので、日本口琴協会はこの分類に異を唱えています。

鳴らすには少しコツが要りますが、わりとすぐに鳴らせます。びよよーんという口琴特有の音は他の楽器では代用が利きません。人によってはひどくハマるようです。効果音的な音しか出ないので玩具と思われがちですが、美しいメロディーも弾けますし、複雑な倍音を伴った高度な抽象音楽も演奏できます。まあどんな楽器でも奥は深いです。

写真はインドの口琴。口琴はユーラシア大陸全域に散在します。アジアには竹製の口琴もあります。

2007年02月17日

SPACY FLUTE

最近ときどき音楽会に顔を見せてくれる宇宙民族音楽家おーちゃんが開発したオーバートーンフルート。

誰でも吹けばリコーダーのように簡単に鳴らせる仕組みです、ただし口穴は管の横にあるので、横笛のように構えます。左手一つで支えて吹けるので、空いた右手はガラガラを振ったり太鼓を叩いたりします。

管の内径に対して極端に長いため、大型の笛の割にはぴーぴーした甲高い音です。中欧の伝統的なオーバートーンフルートは低次の倍音を使うので非常に奇妙な音階なのですが、おーちゃんの長すぎるフルートは高次の倍音が鳴るので、きれいなドレミファです…ドレミファ音階って本当に倍音でできているのね、というのが実感できて、なんだか科学実験玩具みたい。

今度の2007/2/20(火)と2/25(日)に制作ワークショップを開くそうです。興味のある方はおーちゃん宅の見学と夕飯がてら、参加してみてはいかがですか。
2m弱の塩ビ管製、500円。 »詳細はこちら

2007年02月12日

ダラブッカ

トルコやエジプトなどアラブ圏の太鼓、写真はエジプトのもの。

ジェンベに似た形で低音増幅用の共鳴ダクトを持っています。もとは陶器製の胴に魚の皮を張っていましたが、今はアルミ胴とプラスチックヘッドのものが多く出回っています。

演奏は座った姿勢で左の股に横置きし脇に抱えるようにして叩きます。鼓面中央を叩いたときの低音と、縁を叩いたときの金属的な高音が特徴的。アラブ音楽における重要な打楽器で、ダラブッカ一本でベリーダンスの伴奏をすることもあります。これがなかなかかっこいいの。

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